運動に関わる栄養 高齢者中心

用語:サルコペニア(筋肉減少)、フレイル(虚弱、脆弱)

 

フレイルの基準:5項目中3項目以上該当する場合。2項目はプレフレイルと判断する。

・体重減少(年間4.5kgまたは5%以上)

・疲れやすい(何をするのも面倒と感じるのが3〜4日以上ある)

・歩行速度の低下

・握力の低下

身体活動量の低下

 

 

①栄養スクリーニングは主観的包括的評価(SGA)と簡易栄養状態評価法(MNA)がある。

・SGA:病歴の問診と身体検査で構成。身体計測値や生物学的検査値が不要。

・MNA:項目『食事摂取量↓』『体重↓』『精神的ストレス・急性疾患の有無』『BMI』『移動性(寝たきり具合)』『神経・精神的問題(認知障害の有無)』を含む。

利き腕ではない方の上腕周囲長や下腿周囲長は、皮下脂肪減少や筋肉萎縮の程度の指標となる。

栄養アセスメント必要ケース:上腕周囲長21㎝未満、下腿周囲長31㎝未満。

 

②低栄養状態の2種類の型:マラスムス/クワシオルコルがある。

・マラ型

原因:タンパクとエネルギー欠乏(混合型)

・クワ型

原因:タンパク欠乏

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栄養アセスメントでは、身体初見と血液生化学検査値を組み合わせて評価する必要がある。

 

③身体初見による栄養評価

体重やBMIは指標の1つ。

体重は現体重だけでなく体重減少率も重要であり、1ヶ月で5%、6か月で10%減少が栄養障害の目安である。

 

④回復期リハ

急性期を過ぎて全身状態が安定すると、量的・質的にも運動療法の負荷が増加されることが多い。栄養が良好な患者はリハの効果が期待できる。

例として、整形外科疾患(保存)のうち入院時のBMIアルブミン値、ヘモグロビン値、CRPクレアチニン値などはFIM改善率に影響は与えなかった。

回リハのアルブミン3.0以上の患者は、3.0未満の方と比較してFIM改善率の高値を示した。

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