肩こり

筋肉の問題は、①滑走障害と②筋緊張。

 

①滑走障害の場合、問題のある深さによってアプローチが異なり、3種類の浅筋膜の皮下組織レベルと深筋膜の脂肪層レベル、筋肉間レベルで分かれる。

 

皮下組織レベルの場合は皮膚をズラすようにアプローチする。

痛みが変われば皮下組織レベルの問題。

 

 

脂肪層レベルはやや強めに脂肪をつまんだり、掴むようにしてアプローチしていく。

痛みが変われば脂肪層レベルの問題。

 

肩こりの場合、多くは脂肪層レベルで滑走障害が起こる。

急性期は局所のアプローチで完治しやすいが、慢性疼痛の場合は局所をやってから痛む部位が散る可能性がある。

その場合、広範囲に渡り追いかけごっこのようになりやすいため、筋膜ストレッチを広範囲に対して行うアプローチに切り替える。

 

②筋緊張の場合、評価方法が異なる。

頚部の回旋で確認する。

立位、背臥位、背臥位での他動の3種類で回旋可動域を比較する。

立位では他よりも制限がある場合が多い。

これは、立位によって抗重力筋が働く。つまり、この要素が加わった上での頚部の回旋である。

 

このような立位や座位で運動制限がある人は、臥位で徒手治療しても一時的であって、ほぼ良くならない。

抗重力筋などの筋緊張が過剰なことが問題なため、コントロールできるように遠心性収縮で治療していく。

 

臥位での自動運動と臥位での他動運動を比較して、自動運動の範囲が少ない場合は自動運動を繰り返すことで筋肉が痛く無いことを学習し、運動域が拡大していく。